宣伝会議賞のすすめ

国内最大の公募広告賞「宣伝会議賞」を通じて、キャッチコピーの魅力を少しでも多くの人に伝えたいと願う素人のブログ。 目標はグランプリと100万円!!そして『日本一コピーのうまい葬儀屋』を目指します。

課題発表後に悩まされるのが


課題を絞って挑戦する or 全課題に挑戦する 


の究極?の二択。どちらを選ぶかによって今後の取り組み方が変わってきます。どちらがいいかは人によって違うだろうし、正解があるわけではありません。それぞれに自分が感じたメリットとデメリットをあげてみます。


◆課題を絞って挑戦する場合

プロのコピーライターさんやプロを目指している方以外は、断然こちらをおすすめします

コピーを書くということは、まずその商品やサービスのことをちゃんと理解しなければなりません。もっと言うと、その商品を誰かに勧めたくなるほど好きになる必要があります。そのためには自分の身近なもの・興味のある課題を選ぶことが大切。その上でネットでの情報収集はもちろん、できることならその商品を実際に手に取って、購入して、使ってみる。そうすることがコピーのヒントに繋がります。当然すべての課題の商品を使えるわけではないし、使わなくてもいいコピーは書けます。ただコピーは自分の経験から生まれると言われるように、実感のこもった強いコピーを作る近道になります。

自分に身近でない・興味のない課題は、新鮮な気持ちで臨めるのでやりがいはあります。でもやっぱりとっつきにくい。想像やイメージで考えても表面的な部分しか表現できなかったり、どうしていいかわからず手も足も出ないことも。そういった場合のノウハウや経験値は、プロには勝てっこありません。それならその分本命課題に集中した方がいい結果につながると思います。

ただし、自分がやりやすい課題は他の人もやりやすいということ。必然的に競争率も上がり、同じような視点のコピーになってしまう確率も上がります。逆に難しい課題ほど狙い目かもしれません。


自分の場合、課題が発表されたらそれぞれに優先順位をつけるようにしています。

①必ずMAX応募する 本命課題(自信度100%)

②もしかしたらイケるかも? 期待課題(自信度60~80%)

③もし時間があまったら少しだけやるかも? 一発狙い課題(自信度30%)

④完全無視 切り捨て課題(自信度0%)


極端なことをいうと、2~3課題のみに絞ってそれだけをひたすら考えた方がいいコピーが作れると思います。ただしそれには相当強いメンタルが必要です。期間中はブログやツイッターで「今日は〇〇本作った」など、ライバルの進捗状況をイヤでも目にします。そうすると「本当にこれでいいのか?」「いろいろ出した方がいいんじゃないのか?」という不安と焦りが生まれます。そこでブレることなく初心を貫けるかどうか?が明暗を分ける気がします。ちなみに前回のグランプリ受賞者の応募数は、なんとたった20本!!もちろんそれまでには何百何千という案を出し、試行錯誤をくりかえしたでしょう。やはり「広く浅く」より「狭く深く」の方が強い・・・はず。


参考までに、第51回宣伝会議賞グランプリ受賞者のインタビュー記事です。




いよいよ第52回宣伝会議賞の開幕が迫ってきました。

公式サイトhttps://award.sendenkaigi.com/ではカウントダウンもしていて、お祭り気分を盛り上げるのに一役買っています。もちろん9月1日発売の「宣伝会議10月号」の予約はお済みですよね?って、何度も言いますが関係者や回し者ではありません。

協賛企業や課題内容はフタを開けてみないとわかりません。ちなみに前回は40社。過去には70社なんて時期もありました。この広告不況が叫ばれる時代に、どれくらいの企業が参加してくれるのでしょうか?ちなみに協賛金は200万円!!とのこと。それだけのお金を払ってるんだから、企業だって本気でいいコピーが来てくれることを願ってるはず。協賛して正解だったと思わせるようなとびっきりのコピーを作ってやりましょう。宣伝会議賞の未来は応募者にかかっていると言っても過言ではありません。

たくさんの課題がある中でどれに挑戦すべきか?初心者にとっては最初の悩みどころです。自分のこれまでの経験をふまえた上で、宣伝会議賞の取り組み方を紹介します。


まず課題を系統別に大まかに分けるとこんな感じです。


①定番商品・定番サービスの課題 「デジャブ系」

「いまさら宣伝しなくても・・・」ってくらいの知名度があったり、過去何度も出題されているもの。見た瞬間に「またかよ」と、ぼやかずにはいられない。超常連のサランラップ・ECC・セゾンを筆頭に、おなじみのお酒系・カメラ系・保険系・金融系など。身近な商品が多くやりやすい反面、すでにあらゆる視点や切り口が出尽くした感があるので、まったく新しいコピーを・・・となるとかなり難しい。基本的な機能はすでに誰もが知っているので、その商品によって生み出されるストーリーを感じさせるなど表現を工夫する必要がある。


②新商品・新サービスの課題 
「新提案系」

まったく新しい商品やサービス、または今まで世間にあまり知られていなかったもの。単純に商品そのものが新しいので、変にこねくり回さずにわかりやすく伝えるのが基本。初めてでもとっつきやすい分、競争率は高くなりそう。企業も力を入れているのか、課題で初めて知ってからやたらとCMが流れるようになったりする。「こんなの誰が買うの?」と思ってたルンバが、バカ売れして類似品だらけになるとは思わなかった。見る目のなさを反省・・・。


③企業や学校そのものが課題 
「イメージ系」

企業や学校の経営理念やブランドイメージを表現するもの。「未来」とか「希望」とかクサい言葉で、カッコいい感じのフレーズを目指しがち。個別の商品やサービスと違って、「何をしている会社なのか」「何を目指している社なのか」をひとことで表現する必要があるので、方向性を定めるまでがたいへん。最終的に割とオーソドックスな王道タイプが選ばれてガッカリすることが多い。個人的には超苦手。


④なんだかよくわからない課題 「お手上げ系」

課題を読んでも企業のHPを調べても、いまいち内容がよくわからないもの。ただ単に自分の知識や理解力が足りないだけなんだけど、自分がよくわからないと人にうまく説明できない。当然いいコピーなんて書けるはずがない。プロはどんな課題でもこなす力があるかもだけど、素人にはハードルが高い。できない問題は飛ばして、できるとこに時間をかけた方がいい。競争率が低い分、ワンチャンスあり。


⑤真面目に不真面目な課題 
「変化球系」

と言っても、エステー一択。ムッシュ熊雄や高田鳥場のキャッチフレーズ、消臭力CMから生まれたユニットMarMeeのなど、一風変わった課題。遊び心があって面白いCMが多いエステーらしいけど、実際考えるとなるとセンスと発想力が問われる。本当の力はこういうところで試されるんじゃないかと思う。思いっきり振り切って楽しんだもの勝ち。



とまあ勝手に仕分けしてみましたが、あくまで自分基準なので異論があるかもしれません。果たして今回はどんな課題が出るのか?サランラップは絶対出ると踏んでいくつか考えちゃったので、いきなり裏切るようなことのないよう祈ってます。

宣伝会議賞で結果を出すには、コピーを作る力はもちろん、コピーを選ぶ力も重要です。本数制限ができてからは、より一層選ぶ力が問われるようになりました。

でも自分が作ったコピーを客観的に判断するのはとても難しく、つい親バカ状態になってどれもよく見えてきます。一番いいのは誰かに見てもらうこと。友達とか同僚とか家族とか。もしかしたら思わぬヒントをくれるかも。ただし見る人の好みやセンスにも左右されるので、逆効果になる場合も。あくまで参考程度にして、最終的には自分で決定しなければなりません。名作コピーや過去の受賞作を分析したり、「自分はこんなコピーが書きたい!!」という目標があると、ひとつの判断基準になると思います。

そもそも広告は「誰も興味がない、なくても困らない。」というマイナスの立場にあります。キャッチコピーはその名の通り全く関心のない人の心をキャッチし、興味を持ってもらうためのフックです。いいコピーには必ず「おっ!?」と思わせるような工夫があり、それがフックとして機能しています。


歴代のグランプリ受賞コピーを例に、そのフックとなる要素をいくつかあげてみます。いいコピーには理由があります。


① 短い

部長が目にしみる。

(第47回グランプリ  シービック / デオナチュレ男シリーズ)

コピーはできるだけ短くが大原則。長いとそれだけで読んですらもらえない。短いコピーは伝わるスピードも速い。映画で読める字幕は「1秒=4文字」と言われているので、最大でも12文字くらいが理想でしょうか。ただし短い言葉ですべてを伝えるのはかなり難しい。つい余計な言葉をつけたくなっちゃう。「コピーは引き算で考える」とわかっていてもなかなかうまくいきません。


② 発見・気づきがある

家は路上に放置されている。

(第46回グランプリ セコム / セコム・ホームセキュリティ)

当たり前のことをそのまま言っても誰も興味を持ちません。でもほんの少し違った視点・角度から見て、表現を工夫することで、当たり前のことでも「はっ!」とさせたり、「そういえばそうだよね」という新しい発見になります。今までにない切り口のコピーは、とにかく強い。


③ ストーリーがある。

父親の席は、花嫁から一番遠くにある。

(第42回グランプリ キヤノン販売 / キヤノン PowerShot S1IS)

そのシーンが一瞬で浮かんだり、登場人物の心情を想像できるコピーは共感しやすく心に残ります。たった一行でも喜怒哀楽に訴え、小説や映画を見た時のような感動を与えることができるのもコピーの素晴らしさだと思ます。


④ ユーモア・ひねりがある。


家に帰ると、母が倒れていた。

(第33回グランプリ 東京ガス / ガス温水床暖房システムNOOK)

パッと見は商品とは遠く見えて「ん?」となりますが、仕掛けに気付いたときには「やられた!!」と思わず感心して誰かに話したくなるコピー。センスの見せどころですが、一歩間違えると自己満足でおわる可能性も。狙いすぎたり上手いこと言った感が透けて見えるとダメです。


⑤ インパクトがある。


精子だった頃の運をもう一度。

(第38回グランプリ 宝くじ / LOTO6)

人目を引くにはとにかく目立つこと、耳に残ることが重要。とくに宣伝会議賞のような一度に何千本ものコピーが集まるコンペでは審査は数秒。実務では使えないような強い単語やフレーズが、他との差別化の大きな武器になります。ただあまり奇をてらいすぎると逆効果の場合も・・・。審査する側のセンスも問われます。


⑥ 新しい提案がある。


さらば、視聴率。こんにちわ、録画率。

(第16回グランプリ 松下電器産業 / ホームビデオマックロード55)

新発売・新製品・新装開店など、人は新しいのものが好きです。宣伝会議賞では今までにない商品やサービスが課題となることが多いので、比較的作りやすいかもしれません。もちろん昔からあるものでも、視点を変えることで「こんな使い方(考え方)もあるんだ」と興味を引くこともできます。当たり前を疑ってみることが大切です。


⑦ シズル感がある。

ずるいよ。チョコ食べてるときに、そんな話するの。

(第44回グランプリ 明治製菓 / 明治ミルクチョコレート)

肉を焼く時のジュージューいう音ことをシズル(sizzle)と言います。五感を刺激することで購買意欲を高めます。もちろん食べ物以外でも、まるで実際に体感しているようなイメージを与えることができれば、強いコピーを作ることができます。


⑧ 共感できる。


蛍光灯の暗い病院は、不安だ。

(第34回グランプリ 松下電器産業 / ナショナル蛍光灯パルック)

いわゆる「あるあるコピー」は、とてもわかりやすく伝わりやすい。自分の経験や日頃思っている心の声を形にするので、比較的作りやすい。その分他人とカブリやすくなる。あまり当たり前すぎてもダメだし、逆にニッチすぎてもダメ。「誰もが思っていたけど今まであまり言われなかったこと」をピンポントで探して、「めっちゃわかるわ~」と思わせたら勝ちです。


⑨ 常識・価値観を変える。


1番いいのは、借りないこと。

(第29回グランプリ アコム / アコムキャッシング)

企業や商品にはそれぞれにブランドイメージがあります。コピーは基本的にはそれを大切に作られますが、あえて逆説的に表現したり、既存のイメージを覆すことで、これまでにない新鮮なインパクトを与えることができます。作る側はもちろん、選ぶ側にもチャレンジ精神が必要です。


⑩ 説得力・納得感がある。

女子トイレがとっても混雑しているのは、落ちやすい口紅にも責任があると思います。
(第32回グランプリ コーセー / ヴィセ ルージュ ア レーブル)

コピーはただ単に興味を引くだけではなく、その最終目的は「商品やサービスを使ってもらうこと」です。それには普段思っている不平や不満に対する解決策を提示して、「まさにその通り!!」と納得させる必要があります。この「まさに」の部分をどうやって見つけるか?がポイントです。


⑪ ダジャレ・下ネタ・決まり文句を利用する。

朝市は、「立つ」という。
(第22回グランプリ カゴメ / KAGOME朝市)

すでに世間一般に浸透してる言葉をいじることで、話題性と流通力のあるコピーを作ることができます。うまくハマれば強力ですが、誰もが思いつきやすいのでかぶる可能性が高く、かなりのセンスを必要とする諸刃の剣です。眞木準さんのように、ダジャレをオシャレにするのは簡単なことではありません。



↑このページのトップヘ