宣伝会議賞のすすめ

国内最大の公募広告賞「宣伝会議賞」を通じて、キャッチコピーの魅力を少しでも多くの人に伝えたいと願う素人のブログ。 目標はグランプリと100万円!!そして『日本一コピーのうまい葬儀屋』を目指します。

2014年08月

宣伝会議賞のコピーのポイントを自分なりに分析する宣伝会議賞コピポ


コピポ #1

おかん、うまい。でも、多い。 
高崎真梨子さん

(第51回 グランプリ 旭化成 /「サランラップ」 キャッチフレーズ)


記念すべき第1回目のコピポは、前回のグランプリ作品。課題のサランラップは過去に何度も出題され、あらゆる切り口が出尽くした感がある。その中で審査員の圧倒的支持を得てグランプリを獲得したポイントとは・・・。


コピポ① 短い
コピーにとって短いは正義。句読点を除くとわずか10文字。ファイナリスト23作品の中でもかなり短い。余計なものが一切なく、必要最小限の言葉だけで構成されている。そのため目につきやすく、伝わるスピードも早い。


コピポ② リズム感

短いコピーはワンセンテンスの場合が多いが、このコピーは2つの文章でできている。それでもサラッと読めるのは、文字の少なさ以外にも理由がある。前後半の文字数をほぼ同じにして対句的のしたこと。読点を打つことで俳句のようにテンポをよくしたこと。単に短いだけじゃなく、視覚的そして発音的にも読みやすくなるように工夫されている。


コピポ③ 読点の効果

もし短くするつもりなら読点「、」はなくても意味は通じる。でもあえて入れてあるのは、視覚的な読みやすさとリズム感のためだけではない。読点を入れることでその直後の単語が強調され、「うまい」と「多い」により実感がこもった表現になっている。


コピポ④ おかん

個人的に一番すごいと思ったのが「おかん」というワードチョイス。例えば「母さん」や「ママ」や「おふくろ」だとしたら、ここまで響かなかったと思う。「おかん」という方言の持つ空気感が親子の仲の良さをより一層感じさせて、コピー全体の温かさとコミカルさを生みだしている。日常的な会話をそのままコピーにすることで、誰もが共感しやすくなってる。おそらく普段からこの呼び方をしてないと出てこないんじゃないかと思う。もしそこまで計算してのあえてのチョイスだったら「参りました」というしかない。


コピポ⑤ 幸福感

このコピーには思わずほっこりするような幸福感がある。SKAT.13の谷山さん講評にもあるように「すれ違いさみしさ」を切り口とした切ない系コピーが多い中ではやっぱり目立つ。サランラップのもつ家庭的なイメージにもよく合う。切ない系でもいいコピーはたくさんあるけど、できればマイナスよりもプラスイメージになる表現の方がいい。コピーは誰かを幸せにするためにある。



「実家の母がつい作りすぎちゃう」という切り口はこれまでにもあった。誰にでも経験があって共感しやすいから、それほど特別な視点ではないと思う。それでもグランプリに選ばれたのは、これ以上ない短い言葉で「商品の機能」と「商品によって生まれる物語」の2つをちゃんと表現できているから。しかもテンポがよくリズム感があり、目だけでなく耳にも口にも残る。短いコピーが苦手な自分からすると、凄すぎてため息しか出ない。

どうしても新しい視点や斬新な切り口を探すのに必死になってしまうけど、ありふれた石ころでもじっくり磨き続ければダイヤのような輝きを放つ可能性がある。数ばかりにこだわるのではなく、ひとつひとつに時間をかけてもっともっと試行錯誤しないと強いコピーはできないことを改めて実感しました。


宣伝会議賞コピポ、とりあえずこんな感じであることないこと、独断と偏見で勝手に分析していきます。ひょっとしたら全然的外れなのかも知れないけど・・・。いつかこんなに素晴らしいコピーが書けるようになるまで。



以前に紹介したおすすめコピー本、広告コピーってこう書くんだ!読本 (谷山雅計 著)に、「なんかいいよね」の禁止。という項目がある。ざっくりいうと、普段から自分がいいと思ったものを「なんかいいよね」とそのままにせず、「なぜいいのか?」「どこがどういいのか?」を考えるくせをつけることで発想体質になれるというもの。(詳しくは本書にて)

「なるほど、これならできそう」と思ったものの、かなり意識してやらないとなかなか続かない。「いい!!」と感じて理由を考えても、メモったりまとめたりしないとその場限りで終わってしまい蓄積している気がしない・・・。

で、考えました。このブログに書けばいいじゃんと。ありがたいことにSKATには「いつかこんなコピーが書きたい!!」とか「絶対思いつかない!!」って凄いコピーが無数にある。そのコピーのどこがいいのか?なぜいいのか?を考えることは自分自身の勉強にもなるし、宣伝会議賞とキャッチコピーの面白さを伝えることができる。なによりネタにも困らない。

というわけで、SKATの中から受賞の有無にかかわらず心に刺さったコピー、目標とするコピーのポイントを自分なりに分析してまとめてみようと思います。コピーのポイントなので、略して「コピポ」・・・べタなネーミングセンスが恥ずかしい・・・。

思いつきなのでどれだけ続くかわかりませんが、もっといいコピーが書けるように、コピーの面白さ・奥深さが伝わるように、そしていつか表彰台のてっぺんに立つ日を目標に。

前回の続き・・・


課題を絞って挑戦する
or 全課題に挑戦する 



の究極?の二択。どちらを選ぶかによって今後の取り組み方が変わってきます。どちらがいいかは人によって違うだろうし、正解があるわけではありません。それぞれに自分が感じたメリットとデメリットをあげてみます。


◆全課題に挑戦する場合

完全に人を選びます。やる気と根性、センスや才能は言うまでもなく、とにかくマメで几帳面で計画的にキッチリできるタイプでないと必ず途中で挫折します。


仮に前回と同じ条件(40課題・制限50本)だとすると、MAXで2000本。応募期間60日とすると、1日33本以上のコピーを作る必要があります。やりやすい課題ではそれができたとしても、当然そんなものばかりではありません。しかもそれが毎日・・・。仕事もあるでしょうし、睡眠時間を削って必死でやらないと到底無理。想像するだけで気が遠くなります。たとえ2000本ではないにしても、全課題を網羅するにはそれなりの知識や経験が必要だと思います。


しかも、作ったコピーすべてを応募するわけにはいきません。当然それ以上の数を作り、そこからさらに絞ったり磨いたりすることになります。コピーの本によく、1課題に100本作ることを目標にと書いてあったりしますが、実際に作るとなると自分が得意な分野であっても相当たいへんです。課題内容を問わず作れる技術のあるプロのや、コピーライター志望でトレーニングを兼ねて挑戦するような方以外には、ハードルが高い。


確かに理論上は本数を出せば通過する確率は上がります。1次通過の本数が多いほどそれ以上に残るチャンスが多いのも事実。ただしそれは「ある一定レベルをクリアしたコピー」であることが条件です。ヘタな鉄砲はどんなに撃ってもやっぱり当たる確率は低いし、原液を水増ししたうす~いカルピスが美味しいはずがありません。


自分が知る限り、プロやそれに近いレベルの人は全課題に挑戦し、制限いっぱいまで応募される方がほとんど。それを知ると「プロですらそこまでやってるんだから、それ以上やらないと」って気持ちになるのは当然。ただそれが逆にプレッシャーになってノルマに追われ、いいコピーを作ることよりも本数を作ることが目的になってしまうようでは本末転倒です。プロと同じ土俵で勝負しても勝ち目はうすいと思います。


もちろんメリットもあります。まず切り口の幅や視野が広がること。様々な商品やサービスの情報を調べたり、コピーを作ることで発想力が鍛えられます。一見関係のない課題でも思わぬヒントになる場合も。たとえ結果が出なかったとしても、その経験は必ず自分の力になります。「どんな課題が出ても大丈夫」という自信にもつながります。また他の人がやらない難しい課題は、必然的に競争率が下がりチャンスが増えます



つい熱くなって理屈っぽくなってしまいましたが、自分の好きな課題に自分のペースで自分なりのやり方を見つけて挑戦するのが一番!!キャッチコピーの面白さと奥深さを知ることができるお祭りコンペなので、特に初めての人には楽しみながらチャレンジしてもらいたいです。

課題発表後に悩まされるのが


課題を絞って挑戦する or 全課題に挑戦する 


の究極?の二択。どちらを選ぶかによって今後の取り組み方が変わってきます。どちらがいいかは人によって違うだろうし、正解があるわけではありません。それぞれに自分が感じたメリットとデメリットをあげてみます。


◆課題を絞って挑戦する場合

プロのコピーライターさんやプロを目指している方以外は、断然こちらをおすすめします

コピーを書くということは、まずその商品やサービスのことをちゃんと理解しなければなりません。もっと言うと、その商品を誰かに勧めたくなるほど好きになる必要があります。そのためには自分の身近なもの・興味のある課題を選ぶことが大切。その上でネットでの情報収集はもちろん、できることならその商品を実際に手に取って、購入して、使ってみる。そうすることがコピーのヒントに繋がります。当然すべての課題の商品を使えるわけではないし、使わなくてもいいコピーは書けます。ただコピーは自分の経験から生まれると言われるように、実感のこもった強いコピーを作る近道になります。

自分に身近でない・興味のない課題は、新鮮な気持ちで臨めるのでやりがいはあります。でもやっぱりとっつきにくい。想像やイメージで考えても表面的な部分しか表現できなかったり、どうしていいかわからず手も足も出ないことも。そういった場合のノウハウや経験値は、プロには勝てっこありません。それならその分本命課題に集中した方がいい結果につながると思います。

ただし、自分がやりやすい課題は他の人もやりやすいということ。必然的に競争率も上がり、同じような視点のコピーになってしまう確率も上がります。逆に難しい課題ほど狙い目かもしれません。


自分の場合、課題が発表されたらそれぞれに優先順位をつけるようにしています。

①必ずMAX応募する 本命課題(自信度100%)

②もしかしたらイケるかも? 期待課題(自信度60~80%)

③もし時間があまったら少しだけやるかも? 一発狙い課題(自信度30%)

④完全無視 切り捨て課題(自信度0%)


極端なことをいうと、2~3課題のみに絞ってそれだけをひたすら考えた方がいいコピーが作れると思います。ただしそれには相当強いメンタルが必要です。期間中はブログやツイッターで「今日は〇〇本作った」など、ライバルの進捗状況をイヤでも目にします。そうすると「本当にこれでいいのか?」「いろいろ出した方がいいんじゃないのか?」という不安と焦りが生まれます。そこでブレることなく初心を貫けるかどうか?が明暗を分ける気がします。ちなみに前回のグランプリ受賞者の応募数は、なんとたった20本!!もちろんそれまでには何百何千という案を出し、試行錯誤をくりかえしたでしょう。やはり「広く浅く」より「狭く深く」の方が強い・・・はず。


参考までに、第51回宣伝会議賞グランプリ受賞者のインタビュー記事です。




いよいよ第52回宣伝会議賞の開幕が迫ってきました。

公式サイトhttps://award.sendenkaigi.com/ではカウントダウンもしていて、お祭り気分を盛り上げるのに一役買っています。もちろん9月1日発売の「宣伝会議10月号」の予約はお済みですよね?って、何度も言いますが関係者や回し者ではありません。

協賛企業や課題内容はフタを開けてみないとわかりません。ちなみに前回は40社。過去には70社なんて時期もありました。この広告不況が叫ばれる時代に、どれくらいの企業が参加してくれるのでしょうか?ちなみに協賛金は200万円!!とのこと。それだけのお金を払ってるんだから、企業だって本気でいいコピーが来てくれることを願ってるはず。協賛して正解だったと思わせるようなとびっきりのコピーを作ってやりましょう。宣伝会議賞の未来は応募者にかかっていると言っても過言ではありません。

たくさんの課題がある中でどれに挑戦すべきか?初心者にとっては最初の悩みどころです。自分のこれまでの経験をふまえた上で、宣伝会議賞の取り組み方を紹介します。


まず課題を系統別に大まかに分けるとこんな感じです。


①定番商品・定番サービスの課題 「デジャブ系」

「いまさら宣伝しなくても・・・」ってくらいの知名度があったり、過去何度も出題されているもの。見た瞬間に「またかよ」と、ぼやかずにはいられない。超常連のサランラップ・ECC・セゾンを筆頭に、おなじみのお酒系・カメラ系・保険系・金融系など。身近な商品が多くやりやすい反面、すでにあらゆる視点や切り口が出尽くした感があるので、まったく新しいコピーを・・・となるとかなり難しい。基本的な機能はすでに誰もが知っているので、その商品によって生み出されるストーリーを感じさせるなど表現を工夫する必要がある。


②新商品・新サービスの課題 
「新提案系」

まったく新しい商品やサービス、または今まで世間にあまり知られていなかったもの。単純に商品そのものが新しいので、変にこねくり回さずにわかりやすく伝えるのが基本。初めてでもとっつきやすい分、競争率は高くなりそう。企業も力を入れているのか、課題で初めて知ってからやたらとCMが流れるようになったりする。「こんなの誰が買うの?」と思ってたルンバが、バカ売れして類似品だらけになるとは思わなかった。見る目のなさを反省・・・。


③企業や学校そのものが課題 
「イメージ系」

企業や学校の経営理念やブランドイメージを表現するもの。「未来」とか「希望」とかクサい言葉で、カッコいい感じのフレーズを目指しがち。個別の商品やサービスと違って、「何をしている会社なのか」「何を目指している社なのか」をひとことで表現する必要があるので、方向性を定めるまでがたいへん。最終的に割とオーソドックスな王道タイプが選ばれてガッカリすることが多い。個人的には超苦手。


④なんだかよくわからない課題 「お手上げ系」

課題を読んでも企業のHPを調べても、いまいち内容がよくわからないもの。ただ単に自分の知識や理解力が足りないだけなんだけど、自分がよくわからないと人にうまく説明できない。当然いいコピーなんて書けるはずがない。プロはどんな課題でもこなす力があるかもだけど、素人にはハードルが高い。できない問題は飛ばして、できるとこに時間をかけた方がいい。競争率が低い分、ワンチャンスあり。


⑤真面目に不真面目な課題 
「変化球系」

と言っても、エステー一択。ムッシュ熊雄や高田鳥場のキャッチフレーズ、消臭力CMから生まれたユニットMarMeeのなど、一風変わった課題。遊び心があって面白いCMが多いエステーらしいけど、実際考えるとなるとセンスと発想力が問われる。本当の力はこういうところで試されるんじゃないかと思う。思いっきり振り切って楽しんだもの勝ち。



とまあ勝手に仕分けしてみましたが、あくまで自分基準なので異論があるかもしれません。果たして今回はどんな課題が出るのか?サランラップは絶対出ると踏んでいくつか考えちゃったので、いきなり裏切るようなことのないよう祈ってます。

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