ブレストなんていうとなんか偉そうですが、要はお互いのコピーを見てあーだこーだいう飲み会で、本来のブレインストーミングとはほど遠いゆるーいやつ。ただ単にブレストっていってみたかっただけなのよね。大昔水泳部だったので、最近まで平泳ぎのことだばかり思ってました・・・。(ブレストストローク、略してブレストね)
今までコピーはひとりで悶々としながら考えてきた。締め切り後の反省会でコピーを見せ合うのは何度かあったけど、応募期間中にするのは初めて。どうしていいかわからないので、しずおかコピーは応募予定の本命12本(6課題×2本)とそれぞれで迷ってる次点のコピーを数本、宣伝会議賞は現時点でできてる全コピーをプリントしていくことにした。先入観なしで見てもらってあとで答え合わせができるように、本命コピーの印付きリストは別に用意。
場所は熱海。静岡会メンバーはほとんどが県中部。なので車で40分とはいえ圧倒的近所感。直接会ってコピーのことを語れる仲間が近くにできたのはめちゃくちゃうれしい。ちょうどコピーが全然思い通りに書けなくて瀕死の状態だったから、何か浮上のきっかけが掴めるかもしれない。ちょっと緊張しつつも久々にテンション高め。
予定通りTさんが予約してくれた居酒屋に到着。完全個室でここなら周りを気にせず思いっきりコピートークができそう。会うのは3回目で実はお互いのことをよく知らないままなんだけど、乾杯して挨拶もそこそこに早速コピーをお披露目。(鼻で笑われたらどうしよう・・・と内心ビビりまくり)
まずはしずおかコピーから。各課題2本しか出せないので、A案は王道コピー、B案は冒険コピーを候補に選んでる。A案は比較的わかりやすいけど、問題はB案。できるだけコピーっぽくないもの、見る人の想像力にゆだねる部分が多めのものなので、ちゃんと意図が伝わるのかどうかが心配。嫁に見せたらほとんどが「よくわかんない」って言われた。コピー講座にも通った経験があって、同じ課題に挑戦しているTさんの目にはそれがどう映るのか・・・。
課題1:宅配牛乳
やっぱりお互いに「宅配ならでは感」を出すのに苦労してた。でもB案をTさんが絶賛?自分としても気に入ってけど、嫁にダメ出しされて差し替えようか悩んでいたコピー。これで迷いはなくなった。A案も割と好評。
課題2:お葬式
案の定お互い大苦戦。どうしてもどこかで見たような無難なキレイごとコピーになっちゃってる。とはいってもテーマがテーマだけにどこまではじけていいのかわからず。同じ切り口だけど、次点のコピーの方がいい表現とのことで、」A案を変更したものの、このままでは正直期待薄・・・。ただこれ以上どうすればいいのか2人して悩んだけどわからなかった。
課題3:転職
B案が冒険できずに小さくまとまってしまった。それなのにB案が評価されて予想外。変更するならBだとって思ってたんだけど・・・。で、TさんのB案がうまい。自分にはなかった発想で単純に目を引く。もうちょっと振り切ったコピーを考えないと、学生さんの勢いに押し切られそう。A案は好きなんだけど無難すぎたかも?
課題4:土木
同じテーマなのに自分は日常系、Tさんは非日常系で正反対の方向性。A案がわりと高評価でひと安心。嫁もベタだけどわかりやすいって言ってた。ちょっとレトリック臭が強いのが気になるけど、イメージ重視で。実はB案わりと自信あったんだけどあまり触れられず・・・。
課題5:地元のお店
Tさんのコピーを見た瞬間「あるある、わかるわ~」って感じ。それに比べると自分のはお上手だけで「確かにそうだけど・・・」どまり。共感力で完全に負けてる。次点コピーの切り口は悪くないとこ意見をもらったので、それを元に再考することにした。でも未だにこれだってものはできてない。
課題6:ラジオキャンペーン
Tさんは課題である「静岡県で」って部分にちゃんとスポットを当てて作ってた。その表現が難しく単なる「ラジオのコピー」に逃げた自分はここでも完敗。それでもA案はキャンペーンってことを考えると勢いがあって悪くないとの評価。ひそかにお気に入りだったB案は初見では意図が通じず、説明したらようやくわかってくれた。う~ん・・・やっぱりそうだよね。でもここは変更なしで勝負したい。
続いて宣伝会議賞。お互い課題を絞ってるので、まずは共通のものから見せ合うことに。でも書いてる本数が多い分、ほとんど一方的に自分のコピーを見てもらう形になってしまった。とりあえずいいと思うコピーに印をつけてもらい、そのあと本命コピーがどれかを発表。
現時点でのベストコピー10本は何となく決めてあるので、それが選ばれるかどうか気が気じゃない。Tさんは何度も見直して時間をかけて真剣に選んでくれた。キヤノン・食べログ・サントリー・キッコーマン・JTBなどメジャーなところからスタート。そのあと本命コピーのある課題には全部目を通してもらった。もちろんその間にTさんのコピーも見せてもらう。自分とはまったく違う切り口があったり、逆にまったく同じものもあったり、見てるだけで面白い。思わずパクらせてって言いたくなるのもあった。
Tさんは思ってる以上に多くのコピーに丸をつけてくれた。(リップサービス的?な感じもあるかもだけど)それでも、書けない書けないと超ネガティブモードに突入していた自分にはとっても有り難くて、そんなに悩まなくてもなんとかなるかも?って思わせてくれた。特に本命コピー10本の中でも上位のコピーがいくつか選ばれたのはデカい。受賞できるレベルかどうかはともかく、こちらの意図が誰かにちゃんと伝わったことがうれしい!!残り時間も少ないし、相変わらずいつも以上に書けてる感じはしないけど、それでも最後まで前を向いてやろうって気力は出てきた。
他にも「あのコピーが好き」とか「そのコピー本はいまいち」とか「贈賞式はどんな感じ」とか、閉店までの5時間、お酒は一滴も飲んでないのにハイテンションでひたすらコピーの話題のみ(Tさんも、俺と同じでコピー以外の趣味がないらしい・・・それもどうかと思うけど)。客観的な意見を聞けたり、思いもよらない切り口を見せられたりとすごく勉強になったのはもちろんだけど、それ以上にとにかくめちゃくちゃ楽しかった!!時間さえ許せば全然朝までイケちゃうし、毎日やってもいいくらい。宣伝会議賞主催の女子会なんかこれっぽっちもうらやましくなんかない!!(ゴメンナサイ、さすがにそれはウソです・・・女子力大事)
あまりにベタすぎてこの歳で口にするのは恥ずかしいけど、仲間やライバルがいるってやっぱりいいよね。負けられないし、負けたくない。友情があって、努力して、それが勝利に繋がったら最高!!(少年ジャンプってやっぱすげぇ)次は授賞式で会おうって約束したので、そのためにもできる限りのことをやってやる。
俺の方が残らない気がするんですけど・・・