今回は協賛企業賞と同時にファイナリスト作品が発表されました。


協賛企業賞ではレベルの違いに圧倒されましたが、ファイナリスト作品は次元の違いに絶望しました。視点・切れ味・表現力・説得力・共感度などなどすべてが半端ない。もう何をどうしたらこんなコピーが書けるのか・・・。


ノミネートは前回の26作品より多い31作品。うちCM案は2作品のみ。ここが1番つらい。二分の一の確率でCMゴールドかそうでないかが決まるとか、まさに天国と地獄。もちろんもう一方がグランプリや眞木準賞を受賞する可能性もあるわけだけど・・・。


ネット上ではすでにグランプリ予想がさかんに行われてます。宣伝会議賞のブログを名乗る以上、本当ならいち早く予想すべきなのに、もたもたしてるうちにファイナリストの名前まで発表されてしまいました。


案の定、顔見知りの常連さんが何人か。応募総数が史上最多になろうが、課題数が減って受賞枠が減ろうが、100本ルールになって競争率が上がろうが、本当に地力のある人はそんなの関係なしに結果を出している。わかっていたことだけど、自分の力不足を思い知らされました。


ファイナリストの31作品。今年は特に全体的にレベルが高くて、どれがグランプリを獲ってもおかしくない。ここまできたらもう審査員の好みの問題。見る目を鍛えるために予想するけど、当たるわけがない。だからもう単純に好きな順に並べるだけ。それすらも見返すたびに違うし迷って決められない。


知ってる人がいますが忖度も遠慮も一切せずに(といっても名前が出ちゃった以上無意識に意識しちゃうし、読む方にはそういうふうに見えちゃうだろうけど)、独断と偏見フルスロットルで予想をしてみます。



【グランプリ予想】


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課題のテーマからすると「簡単で使いやすい」とか「役に立つ」とか身近に感じさせる方向性で考えそうなのに、人生という大きな視点をもってきたのがすごい。個人的な実体験としてキャッチコピーで検索して宣伝会議賞を見つけなければ、今の自分はなかった。だからものすごく納得感がある。

そしてただ大きいだけじゃなく、天気予報を見て洗濯ものを干したり、乗換案内を見てスケジュールを決めたり、日常生活のちょっとしたことも検索によっていい方に変えることができる。

人生は~ではなく「残りの人生は~」にすることで、親世代にしっかりターゲッティングできてるし、「いくつになっても人生は変えられる」という前向きなメッセージにもなっていると思う。



【コピーゴールド予想】

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グランプリと最後まで迷った。SNS上の予想でも人気だったので逆張りして外したいところだけど、やっぱり好き。

昔は週休2日ではなかったから、日曜日は今よりずっと特別だった。最近は平日でも子供に学校を休ませて遊びにでかける人も多いけど、当時はそんなことはタブー。その分「今度の日曜日に出かける予定」への期待感は尋常じゃなかった。

家族でデパートに出かけて屋上で遊んでお昼はお子さまランチのコースは王道中の王道。台形のケチャップライスに立った旗、ハンバーグ・から揚げ・スパゲッティ・エビフライ・デザートにジュース、さらにはオモチャまでついてる。もう好きなものしかない。今思えば大して美味しくないんだけど。

食べてる自分はもちろん、それを見てるお父さんもお母さんもおじいちゃんもおばちゃんも、登場人物がみんな笑顔。そんな日曜日の特別感がそのまま商品のイメージにつながってる。コピーの域を超えて文学的ですらある。



【CMゴールド予想】

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2分の1なのでかなり悩んだ。宣伝会議賞のCMでは短くて切れ味がいい方が評価されることが多いけど今回はこっち。まず何よりもわかりやすい。そしてこのシチュエーションは実際にありそう。親世代は本当にこういう言い方するし。お爺さんがスマホを使いこなしてるってオチも、母親への皮肉になってて秀逸。落語のような雰囲気。



【眞木準賞予想】

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一瞬「クビ」と空目して、何だ?と思わせておいてから「グビ」。緊張から緩和の落差に「やられた!!」と思った。うまい!!で、社員全員がグビって飲んでる絵を想像すると、可愛らしくてチャーミング。この文字数でそこまで想像させるセンス。協賛企業賞よりもさらに上の、その発想はなかったコピー。



【シルバー予想①】

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これ、一歩まちがえると「そんなやついないだろ」案件。でも新しい使い方を提案するって意味ではありだし、実際にやったら楽しそう。※ただしかわいいお姉ちゃんに限るw。お父さんだったら速攻食べられてるね。これ系の定番のプリンではなくエクレアにしたあたりもポイント高い。写真をシールにできることを強調したくて「姉の写真」とかにしちゃいそうなところを「姉」にしておくあたり、ちゃんと計算してそう。



【シルバー予想②】

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グランプリ候補のひとつだと思ってた作品。当たり前のことなんだけど、改めて言われると「確かにそうだ!!」と思わせる気づきがある。課題ページにヒントが隠されてることが多いんだけど、最初の一文「今日中に、これ届けないと!」のまさにそのまま。緊急配送に特化してることもアピールできてる。



【シルバー予想③】

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部長に限らず、あまり親しくない人と一緒になって気まずい雰囲気になるのは誰にでも経験がある。実際にこういう使い方をするかどうかはわからないけど、わかるわ~って思わせるユーモアがある。

ポイントは友達を「ファン」にさせるアイデアって課題の表記。ファンにはわざわざ「 」つきで強調されてる。ただ単に使ってほしいではなく、楽しんで使ってほしいって意図があると思う。それにちゃんと応えてるところがすごい。相変わらず部長が嫌われ者のアイコンとして使われるのはかわいそうでではあるけど、つい使っちゃうよね。


【シルバー予想④】


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一見地味だけど、これほど効果があるコピーはないと思う。新しい靴を買うのが必ずしもベストではないという気づき、シューズドクターNを買うという選択肢を選ばせるだけの説得力と納得感。そして誰にでもわかりやすく一瞬で伝わるスピード感。これぞキャッチコピーのお手本。


【シルバー予想⑤】

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単純にうまい。笑点で楽太郎(いまは圓楽)がいいそう。山田君座布団1枚!!ただ上手すぎてファイナリスト止まりになりそうなタイプでもある。


【シルバー予想⑥】


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審査員の年代ならほぼ知ってるだろうけど『タワーリング・インフェルノ』を見たことない、特に若い人には評価されにくそう。コピーを書けといわれて、ここまで発想の幅を広げられるのが凄い。圧倒的オリジナリティ。せっかく100本出せるのに、似たようなところをウロウロしてた自分には到底書けない。


【シルバー予想⑦】

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恐怖訴求になりがちな課題で、この力のぬけ具合が最高。前半と後半のギャップに思わずクスッとなる。それでいて抜群の説得力。大切な人を守るためにはホーチキをつけることが大切って素直に思える。



これ以外にも本当にいいコピーが多くて、泣く泣くはずしたものもたくさんある。全部いいし、できるなら全員受賞してもらいたいくらい。それだけに贈賞式が中止になって、生中継も見られなくなったのは本当に残念でしかたない。中継を見ながら「うおぉぉ~〇〇さんだ」とか「めちゃくちゃ可愛い人がいる」とか盛り上がって、そのあと自分の実力のなさにどん底まで凹んで、それを次へのモチベーションにするのが恒例儀式だったのに。後日受賞パーティーがあるみたいだけど、それを中継してくれないかなぁ。


最終結果の発表は17日の午後1時。果たして過去最多62万4670点の頂点に立つのはどの作品なのか?ドキドキできるファイナリストの皆さんが本当にうらやましい。