2次会終了直前、贈賞式に参加していたメンバーからまさかの合流希望の連絡が。貴重な話を聞けるチャンス。もちろん即オッケー。すぐ近くの店に入れることになり、到着を今や遅しと待つ。
以前から付き合いのある2年連続ファイナリストの柴田さんが、ニチバンで協賛企業賞のコジマさん、フェリカネットワークスとマネックス証券で協賛W受賞の郡司さん、キヤノンで協賛企業賞の中谷さんを誘ってわざわざ来てくれた。受賞者は勝ち組同志で朝まで飲んでると思ってたからビックリ。まぁこれも俺の人徳よね・・・そういうことにしておこう。
3次会はその4人を含め10名でスタート。スーツでビシッと決めた受賞者からは、明らかな勝ち組オーラが漂ってる。くやうらやましいぃぃぃぃ。とりあえず受賞を祝って乾杯!!話題はもちろん贈賞式のこと。「受賞の連絡はいつ来たか?」とか「何本出した?」とか「リハーサルはどんなことしたの?」とか「中継には映ってなかったけど、あの表紙のアイドルこなかったの?」とか、喰い気味に質問攻め。
郡司さんは以前から宣伝会議賞はもちろん、ラジオCMコンペでも何度も名前は目にしてた。もの凄く腰が低くて、もの凄く物腰が柔らかくて、いい人オーラが溢れた仏のような人だった。以前は伊豆高原で働いていたこともあるそうで、静岡愛にも溢れてた。
コジマさんは贈賞式前から反省会があることを知って、当日抜けられたら合流したいとわざわざ連絡してくれていた。まさか本当に来てくれるとは!!ツイッターでは意識高い系の人をイメージしてたけど、気さくで熱くてやっぱりイケメンだった。このブログを「心のよりどころにしてた」とまで言ってもらえて、恥ずかしかったけどちょっと泣きそうになった。
中谷さんは大学生で一見クールだけど広告の話になるとアツかった。就職のために上京してひとり暮らしを始めたばかりらしい。キヤノンは応募数ナンバーワンの最激戦区だったのに、わずか数十本出して受賞した強者。キヤノンのお偉いさんのツルの一声で決まったとのこと。
柴田さんは2年連続ファイナリストなのに今年も惜しくも賞に届かず。あれだけ色んなコンペで受賞してるんだし今年こそイケると思ったのに、審査員も見る目ないんじゃないの?さすがにガチで凹んでた。それでもすぐに冷静に自分の敗因を分析してたのはさすが。来年は間違いなく受賞するはず。というかさっさと卒業してほしい。
終電間近の時間になり何人かが帰りはじめたころ、柴田さんがスマホを見てポツリとひと言。
「林さんと向井さんがくるかも?」
えっ!?林さんってあの林さん?ウソでしょ!?ただでさえ無駄に高かったテンションがさらに上がった。終電で帰る予定だったのに林さん達がくると聞いて延長?する人も。
数十分後、おふたりが到着。本当に来てくれるなんて!!柴田さんに感謝感謝。だってこんなチャンス二度とないもんね。特に林さんは今年で卒業だし。 さすがにおふたりともかなりお疲れのご様子。そりゃグランプリともなればみんながほっとかないよね。早速「はじめまして、おめでとうございます!!」と挨拶したら、「はじめてじゃないですよ」と返されてしまった。よく考えたらシルバー受賞したときに贈賞式でお会いして名刺交換してた。しょっぱなからめちゃくちゃ失礼なことをしてしまった・・・。
向井さんはオリックスと東京証券取引所で協賛W受賞。その上カスタムプロデュースと東京個別指導学院の2本でもファイナリスト進出。まさに向井無双!!幾度となく名前を拝見してたから「この人があの向井さんかぁ」とため息が出てしまった。
おふたりとも関西出身なのでノリがめちゃめちゃよくて、とにかくトークが面白い。2人の掛け合いはまるで漫才コンビのようで、テンポが良くてボケもツッコミもうまい。ちょいちょい挟む宣伝会議賞へのブラックジョークがツボ過ぎた。でも時々確信を突きすぎていて笑えなかったして・・・。
グランプリのコピーは特に自信作だったわけでもなく、まさか名前が呼ばれるとは思ってなかったらしい。同じ課題ではもうこれ以上のものはないくらい、シンプルながら核心を突いたとてつもないコピーだと思うのに、ご本人的にはそんなに納得してないって話にびっくり!!理想というか自分に課してるハードルがめちゃめちゃ高いんだなぁ。
そんな林さんでも毎回気合い入れて出してるのに全然1次通らない課題があるらしいと聞いてホッとした。ちなみにピンクリボンも全然ダメらしい。フフフッ、ちょっぴり優越感。スカパーのコピーも褒めてもらえてうれしかったなぁ。どさくさまぎれに恥をしのんでクレディセゾンの応募作を見てもらったけど、やっぱりノーリアクションでした・・・。
その後も柴田さんの秘蔵のデータ集を見せてもらい、そのあまりの精密さと膨大な量に感心を通り越してドン引きしたり、林さんの卒業する今だから言える宣伝会議賞の裏話や、「そこまでしてるんだ!!」と鳥肌が立ってしまうほどの宣伝会議賞攻略法まで、とてつもなく貴重な話をうかがうことができた。できるならその場にいた俺以外の記憶を全部消したい。
やっぱり常に結果を残す人たちはみんな、その実力は言うまでもなく、それに胡坐をかかず人の何倍もの凄い努力をしていた。でも参考にするどころか、とても真似のできるようなレベルではない。どうやっても埋められそうにない圧倒的な差に、希望を見出す前に絶望を突きつけられた感じ・・・。これは本当に1から、それこそ10年計画でも立てて取り組み方を変えないと、グランプリなんて一生手が届きそうにない。
結局店の閉まる朝5時まで飲み明かし、その後は始発待ちの中谷さんと24時間営業の喫茶店で2人で語ってた。授賞式には出られなかったけど、新しい出会いと刺激に溢れた本当に楽しくて最高の1日だった。同じ目標を持つ仲間が増えたのは心強いけど、同時に倒すべき強力なライバルも増えた。みんなと授賞式に行きたいけれど、誰にも負けたくないと思った。こんな素敵な仲間に恵まれて、自分は本当に幸せものだと思う。でも、もっと幸せになるためにも、死にものぐるいでてっぺん目指さないとね!!
「林さんのコピーが見れなくなるのは寂しいなぁ」と誰かが言ったときの、林さんのひとこと。
「でも僕のコピーはSKATに必ず載りますから・・・。歴代グランプリとしてね」